新創造の方法

新創造の方法

②本質の把握

もの事を鳥瞰図で眺め「本質」を見極めること。

「通常、私たちは、物事や事象に埋没して生活しています。例えば、大きな組織であれば、隣の組織の問題に手をだしてはいけないということが不文律として定められています。大組織でなくとも、私たちは日々“仕事”に埋没し、“仕事”をこなしているという満足感で生活していることが多いものです。しかし、Concept Makingにとって、埋没は厳禁です。「木を見て、森を見ず」「郡盲象を撫ず」ということわざにもあるように、ディテールにこだわっていても全体像は把握できないのです。「Bird’s- eye view」鳥瞰図で物事や事象をみれば、それを決定づけている「本質」を捉えることが可能です。
このような“視線”を獲得するにはどうすれば良いでしょうか?

Excercse

★A4サイズの紙1枚に、できるだけ大きなテーマをまとめてみる(例えば、日本の歴史・世界の歴史、地球環境問題、銀河系宇宙について、中東戦争について、IT革命について等)
★要はこういうこと…もの事を一言で言う訓練をします。
★物事の特徴を3~5の項目に箇条書きにしてみましょう。
★物事を、原因、経過、結果(あるいは影響)で整理してみましょう。

関連用語

タルコット・パーソンズ

アメリカの社会学者タルコッ十・パーソンズは、真実とはサーチライトで照らされたもので、これは、人によって違ったり、社会全体の規範によって異なるとしています。
ここでいうサーチライトとは「概念」のことで、照らされた部分は「現実」そして残余カテゴリーというのが「暗闇」、全体は経験的世界とされています。
そして、概念と経験的世界との間には不断の相互作用があり、概念は人間自身の思考によって修正される。それだけでなく、概念は経験的世界の、人間への働きかけによっても修正される。通路においてあったイスにぶつかることによって「頭の中の映像」が修正されるのと同じこととしています。
概念の修正とは、サーチライトの光が増えたり、角度が変わること。これにより、今まで見えなかった暗闇が見える。すなわち、新しい「事実」が認識される。 この概念の修正、新しい概念の創出こそが、人間の知的創造にとって重要な働きをするとされています。